外国人労働者を雇用し、育成するのは日本人労働者よりも課題が多いだろうということは想像にたやすいでしょう。
外国人労働者の育成に効果的なツールを活用すれば、その課題も解決しやすくなります。
本記事では外国人労働者の育成に役立つツールについてご紹介します。
外国人労働者を雇用し、育成する際の1番の課題は言葉の壁でしょう。
ほとんどの外国人労働者は日本で働くことを想定し、ある程度の日本語を習得しているため、日常的な会話なら問題ないケースもあります。
しかし、ビジネスシーンで使用する敬語や専門用語については不十分なケースがほとんどです。
実際に外国人労働者を受け入れている企業の8割以上が育成は大変だと感じているというデータもあります。
例えば、口頭で指示しても正しく伝わらないケースですが、日本人が日本語で話をするときは言葉を短縮したり、逆に周りくどい言い方をしたりすることがあります。
外国人にとっては「言っている意味がよくわからない」というケースも多いのではないでしょうか。
外国人労働者を育成するのに役立つツールと育成方法のポイントについてご紹介します。
外国人とのやりとりが難しいのは言葉の問題だけではありません。
日本人にとっては当然と思っている法制度や雇用慣行などは、外国人にとっては馴染みのないものが多いからです。
そこで、厚生労働省が作成した、企業における人事・労務に関する多言語による説明や、困りごとの背景にある文化ギャップを埋めるのに役立つ支援ツールを活用するのも1つの方法です。[注1]
この3つのツールを活用することで、母国語ややさしい日本語を使いながら説明し、理解を深めてもらえます。
[注1]厚生労働省:外国人の方に人事・労務を説明する際にお困りではないですか?
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/tagengoyougosyu.html
外国人労働者の育成には同じ目的やゴールがあっても、スタートラインは一人ひとり異なります。
外国人労働者と一括りにせず、一人ひとりの語学力に対応できるツールやプログラムを用意しましょう。
それぞれのレベルに合わせたものに取り組んでもらえれば、無理のない育成が行えます。
また、ツールによってチェック表や成績シートが用意されているものもあります。
<これらを活用すれば、できることがどのくらい増えたか、指示通り動けているかなど、行動確認や理解度、定着度を確認したり評価の判断材料にしたりできます。
言葉で説明してもわからないことでも、動画や画像を多用すればわかりやすくなります。
特に、微妙な表現や専門用語の部分の説明は動画や画像がおすすめです。
字幕は母国語ややさしい日本語を使用すると、よりわかりやすくなるでしょう。
動画型マネジメントやリモート研修などに対応しているサービスを提供している業者などに委託するのも1つの方法です。
専用のアプリをインストールすれば、スマートフォンからでも履修できるものもあります。
スマホ対応のものなら、どこでも学習できるため、すき間時間を活用して学習できるメリットがあります。
外国人労働者に日本のやり方を学ばせるだけではなく、お互いの文化的な違いを容認し、その違いを建設的な方向で活用することも重要です。
全社員が外国人労働者の母国文化や日本文化についてお互いに理解する機会を設けるのも効果的です。
外国人労働者の育成で最も大きな課題は言葉の壁でしょう。
口頭でうまく伝わらず、業務に支障が出てしまわないように、マニュアルには動画や画像を多用し、字幕には母国語や「やさしい日本語」を使用するのがおすすめです。
また、企業全体で外国人労働者の母国文化に対する理解を深め、コミュニケーションの機会を増やすことも効果的でしょう。