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外国人材紹介サービスの選び方や注意点について解説

 


 

少子高齢化による労働力減少の対策として、外国人材の受け入れ拡大の動きが活発化しています。
一方、外国人材の採用ノウハウが確立されておらず、募集や在留資格の申請に不安を感じる企業も少なくありません。
そのため、近年では外国人専門の人材紹介サービスを利用する企業も増えています。
外国人材紹介サービスを活用することで、手続きが煩雑な外国人採用もトラブルなく進められるでしょう。
この記事では外国人材紹介サービスの選び方や利用時の注意点を解説します。

外国人材紹介サービスの費用体系は成功報酬制

外国人材紹介サービスの費用は原則として労使契約締結時に報酬支払いが発生する「成功報酬制」です。
費用体系としては「届出制手数料」と「上限制手数料」があります。

届出制手数料の費用体系

届出制手数料は、採用者の初年度理論年収に人材紹介会社が厚生労働省へ届出た手数料率を掛けて報酬額を決定する費用体系です。
理論年収は基本給や時間外手当、賞与、通勤費以外の手当等を加味して算出します。
なお、手数料率は最大50%まで認められていますが、相場は35%前後です。

上限制手数料の費用体系

上限制手数料は、採用者の6ヶ月分の賃金に11%以下(免税事業者は10.3%以下)の手数料を掛けて報酬額を決定する費用体系です。
手数料率の決定に届出は不要ですが、報酬額が低く人材紹介会社側にメリットがないため採用している事業者は多くありません。

外国人材紹介サービスの選び方

日本国内では既に多くの事業者が外国人材のマッチングサービスに参入しています。
質の良い採用活動を行うためにも、利用する人材紹介サービスは慎重に選びましょう。
ここでは外国人材紹介サービスを選ぶポイントを解説します。

認可を受けて事業を行っているか

人材紹介サービスを選ぶ際は、その事業者が厚生労働省の認可を受けて営業していることを確認しましょう。
職業紹介事業を開始するためには厚生労働省の認可が必須です。
無許可の人材紹介サービスは違法業者であり、知らずに利用してしまうと後々大きなトラブルに巻き込まれる可能性があります。
特に外国人労働者の場合は不法入国や不法就労は大きな社会問題です。
正式な認可を受けた事業者を利用すると共に、その事業者のコンプライアンス意識もチェックしておきましょう。

どのような分野に強みを持っているか

外国人採用を効率的に進めるためには、自社の希望に合った強みを持つ人材紹介サービスを選ぶことが大切です。
外国人材紹介サービスは幅広い属性の求職者が登録されている「総合型」のほか、特定の産業や業種に特化した「専門型」があります。
自社の希望とマッチする業者があれば専門型のサービスを選ぶのもよいでしょう。
なお、総合型のサービスでも過去の実績からどのような強みを持っているか確認できます。

採用後のフォローや多言語対応が可能か

外国人材紹介サービスを選定する際は、採用後のフォロー体制の有無や対応可能な言語も確認しておきましょう。
採用後に労使トラブルが発生した場合、労働者側の日本語理解が不十分であると当事者間でトラブルを解決できず、問題が長期化するリスクがあるためです。
多くの外国人材紹介サービスでは採用後のフォローも業務の範囲としており、労使トラブルが発生した際は通訳を兼ねて問題解決に協力します。
その際、労働者との意思疎通が正確に行えるよう、中国語、韓国語、ベトナム語、フィリピン語など多言語で対応できる事業者であれば安心して対応を任せられるでしょう。

外国人材紹介サービスを利用する際の注意点

外国人材紹介サービスを利用する際の注意点を解説します。
ここで紹介する内容を踏まえ、人材紹介サービスを適切に利用しましょう。

エージェントの質が採用活動を左右する

人材紹介サービスでは担当エージェントの質が採用活動の結果に影響します。「こちらの希望を理解してくれない」「外国人採用に関する法知識に不安がある」など、不満を感じたら早期に担当エージェントの変更を希望しましょう。

在留資格(就労ビザ)の取得には時間がかかる

通常、外国人が在留資格を取得するまで申請から1〜3ヶ月程度の時間を要します。
在留資格を取得していない外国人は日本での就労が認められません。
また、在留資格には様々な種類があり、それぞれ就労できる業種が異なります。
外国人を採用する際は必ず在留資格の有無を確認し、在留資格を取得している場合はその種類も確認しましょう。
在留資格の新規取得や切り替えには時間が掛かるため、計画的に採用活動を進めることが大切です。

【まとめ】外国人材紹介サービスを活用して採用の幅を広げよう

日本国内の労働人口は年々減少しており、企業は労働力の確保が困難な時代に突入しています。
外国人材は今後の日本の労働環境を考えても必要不可欠な存在です。
人材紹介サービスを活用し、積極的に外国人材の受け入れを検討しましょう。